ユーロ圏の発言で相場を動かす方の発言といえば、トリシェECB総裁、
ウェーバー独連銀総裁、そしてユンケル・ユーログループ議長が直
ちに浮かびます。ユンケル議長は事前に講演や会見を予定するとい
うことはあまりなく、突如として発言、しかもユーロ相場について
割りと具体的なコメントを発することが多いため、マーケットでは
サプライズになるようです。
そのユンケル議長が、今夜「ユーロはドルに対してまだまだ過大評
価されている」と発言。ユーロ売りの引き金になりました。さらに
レベルにも踏み込み、「1.60ドル(史上最高値レベル)で推移する
よりも1.44ドルまたはそれ以下の水準(現在のレベル)のほうが、
経済のファンダメンタルズをよりよく反映していると思われるので、
望ましい」と発言。実質、今のユーロ相場の下落を後押しする形と
なりました。
なお、ユンケル議長とは別にIMFのマスード・アーメド報道官も
「IMFは、ユーロがなお高水準になるとみている」との見解を示しま
した。
ユーロ売りにお墨付きを与えるような発言が相次いで出たことで、
ユーロ売りはまだまだ続く気配。